TIME史上最軽量モデルが今春デビュー
明けましておめでとうございます。
2025年春、TIMEはニューモデルを発売します。私がCEOとなり、初めてのフルモデルチェンジを迎えるのは、ラインナップの中核を担うサイロン(SCYLON)の後継モデルです。
2024年は自転車界にとって類いない1年でした。ローンチを予定していた3月、世界の主要市場で競合他社は30~50%の値引きに乗り出しました。大ブランドや高級ブランドも分け隔てなく大安売りされ、マーケットが正常化するには時間を要する状況でした。そのため、この時期にニューモデルをデビューさせるべきではないと判断をしました。
多くのスタッフが途方もない時間と惜しみない労力をかけ、理想を追い求めたのが新型サイロン(仮称)です。そのデビュー間もない新型車が安売りの渦に巻き込まれる姿は見たくありません。この機会を前向きにとらえ、開発期間の延長と当初の予定よりもさらに高い目標を掲げました。
私が新型サイロンの具体的な話をするのは、今日が初めてです。各国のディストリビューターにも話をするのは2月のプレローンチですから、残念ながら詳細を明かすわけにはいきません。正式なモデル名もビジュアルも、もう少し待ってください。ただし、私が大切にしている日本市場には、他国よりも積極的に情報を公開していく予定です。
【Alpe d' Huez01を凌ぐ、TIME史上最軽量モデル】
新型サイロンは3月発売予定です。
重量はサイロン比で150gの軽量化に成功し、アルプデュエズ01(Alpe d' Huez01)よりも軽く仕上がっています。
新型サイロンの系譜は、2015年に発表・発売したスカイロン(Skylon)に始まります。エアロダイナミクスの改善によって成功を収めたRXR、ZXRSをベースに、スカイロンは卓越したダイナミックパフォーマンスを手に入れました。フレームの構造もラグドフレームだったRXRから、メインフレームをセミモノコック構造にしたZXRSを経て、スカイロンからモノコック構造となりました。
2017年、ディスクブレーキ時代の到来を迎え、サイロンDISC(SCYLON DISC)がデビューします。ディスクブレーキによる制動力の向上、スルーアクスル採用のアドバンテージを活かした正確無比なハンドリングを実現するため、ヘッド周りのねじれ剛性を6%向上。加速時、たわみによってパワー伝達効率が低下するのを防ぐため、駆動系の要であるボトムブラケットの規格を変更、BB386の採用に伴って剛性が5%向上しました。
そして、2025年、TIMEは新しい時代の到来を告げるニューモデルを発表します。次回は革新的な進化を遂げた秘密について語りましょう。
《トニー・カークラン》